佐倉城は江戸時代に築城され、明治になるまでは建物が残っていた。
しかし残念なことに、明治時代の初めに陸軍の駐屯地となったため、全ての建物が取り壊されてしまい、今では一部の土塁と空堀、水堀を残すのみとなっている。
それでも、城下には武家屋敷3棟が残っており、当時の武士の暮らしの一部を垣間見る事が出来るのはありがたい。

佐倉城跡の魅力は3つ。
①武家屋敷
②武士の歩いた坂道
③佐倉城跡
少し離れたところにも、最後の城主である旧堀田邸、佐倉順天堂記念館などの遺構はあるが、今回はメインが城跡見学なので、滞在時間の関係上割愛。
鉄道利用の場合、佐倉城跡はJR佐倉駅北口から徒歩で約25分。
小生は東京からオートバイで行ったので環七→国道464号→旧佐倉街道…といった道順。
武家屋敷近くの専用駐車場でオートバイを休ませ、武家屋敷・坂道・城址公園の順で歩いた。
①武家屋敷は3棟並んでおり、屋敷に向かって左から武居家・但馬家・河原家と並んでおり、「天保の御制」によって、藩士の住む屋敷の広さが決まっていた。よって、屋敷の広さと禄高は左から順に小・中・大となっている。

真ん中の但馬家だけは、当初からこの場所にあったので敷地の形状や植栽は当時のままで、武居家・河原家は他から移築したもの。
河原家で受付し入場。河原家を見て「くらやみ坂」を往復し、但馬家・武居家の順で見学。
かまど、風呂、かわや、家具などなど…質素な藩士の生活が垣間見える。
②武家屋敷の次は「ひよどり坂」。武家屋敷通りから続く竹林を抜ける坂道で、屋敷と城とを往き来する道だったそう。

二人並んで歩くのがやっとの狭い道だが…竹林の中の坂道を歩いてみると、何だかとっても落ち着く。当時の藩士たちが歩いている様子が目に浮かぶ。
坂道を往復して穏やかな気持ちになったのち駐車場に戻り、再びオートバイに乗って佐倉城址公園へ。
③佐倉城址公園の隣には国立歴史民俗博物館があるが、時間の関係で本日は割愛。
メインの目的である佐倉城跡を徒歩でゆっくりと堪能した。

例によってこの城跡も建物は無い。だが、各遺構の案内板には一部昔の写真が載っているものもあり、建物がもとあった場所と写真を見比べることで、建造物の在りし日の姿の想像を助けてくれる。
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武家屋敷にしても、ひよどり坂にしても、城跡公園にしても、実によく整備されている上に、各遺構が比較的近くに集まっているので、ハイキング気分で歩いても廻れるのがありがたい。
ちなみに、武家屋敷の受付で城の古地図「総州佐倉御城府内之図」を売っていたので購入した。江戸時代の地図集めが好きなものでww
今回の城巡りを思い出しながら、家で地図を眺めようと思う。地図上の散策。
※佐倉城址公園ツーリングのフラッシュバック動画はコチラ!
~追伸~
お土産には、明治15年創業の木村屋「蔵六餅」がおすすめ!
亀甲型の最中に餅が入っていて、サクサクのあとフワっとした餅の食感が病みつきになる。